2016年5月19日木曜日

Microserver FreeBSD10.3でNASとWebサーバーを構築する1 OSインストール編


この記事は、主にHP Microserverで、できるだけ簡単にFreeBSDを用いてNASとWebサーバー構築し、実用的に運用することを目的としている。以下の様な作りを目指す。

HP MicroserverでUSBメモリ2つあるいは3つをOS用にし、ストレージ用にHDD4台で運用。
USBメモリは安いが耐久性が弱いことが多いので、RaidZ-Mirrerを使い冗長性を確保。
ストレージHDDは容量と冗長性を確保するためRaid-Z1で運用。
Portは入れず、Packageだけで管理する。(ゼロデイ攻撃に弱くなるが、運用は簡単になる)
NASアクセス時、日本語ファイルを文字化けさせない

特にPortを入れないあたり、セキュリティに関して万全とはいえないので、自己責任で行うこと。
ただ、Packageでも実用上十分な堅牢性や機能性は確保できるのではないかと思う。

なお、前提知識としてある程度のネットワークやUNIXコマンドの知識のほか、viエディタを使えることが必要である。(多分この記事を読みながら調べれば済むはず)
ド素人では難しいが、PC中級者以上ならばできるのではないかと思う。

OSインストール
USBメモリを用いてインストールする。OS領域にUSBメモリを2つ使う場合、インストール先USB2つと、それとは別にインストール用USBが必要。

下記サイトより自分のマシンに合ったイメージをダウンロードし、インストール用USBにイメージを書き込む。大抵の場合はamd64-memstick.imgを選択すれば問題ない。
https://www.freebsd.org/ja/where.html

イメージのUSBへの書き込みはWin32DiskImagerを使う。
下記サイトからダウンロードする。
https://osdn.jp/projects/sfnet_win32diskimager/

 USBに書き込んだら、インストール用USB、インストール先USBを刺してPCを起動。

FreeBSD ブートローダメニュー
このままEnterを押す。

ウェルカムメニュー
Installを選択してEnter

キーマップの選択
 YesでEnter

キーボードメニューの選択
自分の使っているキーボードを選択してEner。(jp.106.kbd keymapを選択すればたいてい問題ない)
その後Continue with~(自分の選択したキーマップ)でEnter

ホスト名の設定
ここでホスト名を入れる。今回は自宅サーバー用にドメインを取得していたのでそれを入力した。特にない場合は空欄でOKでも平気だったはず。


インストールするコンポーネントの設定
 ここはlib32だけを選択した状態でEnter。選択はスペースキーで行う。不要なgames等はチェックを外す。(上記画面とは違うことに注意)
今回は、手軽に運用することを目的とするので、ソースからビルドするPorts treeはチェックを外した。 必要なソフトはパッケージで入手することになる。

FreeBSD 10.x 以降でのパーティション分割の選択
インストール先のパーティション設定。今回はUSBを複数用いてZFSのMirrorモードを使うので、ZFSを選択しEnter

ZFS パーティションメニュー
Pool Type/Disks:を選択しEnter

ZFS プールタイプ
Mirrorを選択しEnter

ディスクの選択
インストール先のストレージを選択しEnter

ZFS パーティションメニュー
これで 再びこの画面に戻り、Installを押すとインストールが開始されるはずなのだが、私の場合途中でエラーが出てしまった。どうやらPool Nameがzrootのままでは勧めないとの事だったので、適当な名前zroot1等にしてインストールしたらうまく行った。

配布ファイルのダウンロード
しばらくこのような画面が続く。しばらく待機。

root パスワードの設定
この画面まで来たら、rootのパスワードを設定。打ち間違えないように確認のパスワードもタイプする。

イーサネットインタフェースの選択
ネットワークカードを選択しEnter

IPv4 ネットワークの選択
IPv4で運用する場合Yes。大抵の場合はまだIPv4なのでOKを押す。

IPv4 DHCP 設定の選択
DHCPサーバーから適当なIPアドレスを割り当てる場合はYesを。特定のIPアドレスを使う場合はNOを選択し、次に進む

IPv4 の静的な設定
前画面でNOを選択した場合はここでIPアドレスを設定。

IPv6 ネットワークの選択
IPv6を使う場合はYesを、渡しの場合はまだ使わないのでNOを選択した。

DNS の設定
DNSの設定。iSearchは自分のドメイン名を入力。なければ空欄でもいいかも。
IPv6はNoを押した場合、画像のようなIPv6DNSは表示されずIPv4DNSの設定だけになる。一つは設定が必要。大抵の場合DNSはルータのアドレスを入れればよい。

ローカルまたは UTC クロックの選択
時刻の設定。大抵の場合NOを押す。

地域の選択
タイムゾーンの設定。自分が住んでいる国(AsiaのJapanese)を選択。

追加で有効にするサービスの選択
有効にするサービスの設定。sshdとpowerdはチェックを入れておく。10.3ではこの他にcrashdにデフォルトでチェックが入っていたのでそのまま有効にした。

新しいユーザのアカウントの作成
ユーザーの追加でEnter

ユーザ情報の入力
ユーザー名だけ任意の名前で入れたら、あとはEnterのまますすめる。途中、パスワードを撃ちこむだけそこは任意の文字列を入力。あとは何も考えずにそのままEnter

ユーザおよびグループの管理を終了する
 利用するユーザーの登録が終わったらnoを入力しEnter。


このままセットアップを完了してよければExitを選択しEnter

Manual Configuration
追加の設定をするか聞かれるが、特に必要なければNoを選んでEnter

インストールの終了
 再起動時するので、電源が切れた段階でインストール用USBを外す。

ここまで行けば、あとはリモートから管理できる・・・とおもいきや、次の設定を行うまでリモートからsuコマンドが使えず管理者コマンドが使用できないので、再起動したらrootでログインして次の設定を行う。 自分のユーザー名がhogeの場合
# vi /etc/group

(変更前)
wheel:*:0:root

(変更後)
wheel:*:0:root,hoge 

 これで変更を保存し終了すればリモート管理ができる。お疲れ様でした。

2024年4月18日追記

固定IPアドレスの設定

(現在のネットワーク設定とネットワークカード名の確認)
# ifconfig (設定ファイルの編集) # vi /etc/rc.conf (変更後) # 固定 IPv4 アドレスとサブネットマスク
ifconfig_em0="inet 10.0.0.30/24"

#ネットワークサービス再起動
# service netif restart

SSHDのポート変更

# vi /etc/ssh/sshd_config
(変更前) #Port 22 (変更後) Port 30022

(SSHD再起動)
# service sshd restart


参考(画像引用)
FreeBSD のインストール
https://www.freebsd.org/doc/ja_JP.eucJP/books/handbook/bsdinstall.html

メモ: FreeBSDでsuを使うにはユーザをwheelグループに所属させる
http://d.hatena.ne.jp/torazuka/20110505/wheel

初期設定 : ネットワークの設定
https://www.server-world.info/query?os=FreeBSD_14&p=initial_conf&f=3

FreeBSD: sshdの設定変更
https://www.zabutone.com/freebsd-sshd-configuration/

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